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方程式の問題解説

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方程式の問題解説

方程式は文字の値を求める問題です。文字はほとんどの場合、xが使われます。

ちなみに求める値の文字に指数がついていない(2乗や3乗などではない)方程式のことを一次方程式と言い、一般的に方程式というとこの一次方程式のことを指します。

方程式の問題はしっかり解けるようになっておかないと、その後に習う連立方程式や二次方程式についていけなくなりますので、しっかりと解けるように基礎を固めておきましょう。

基本の解き方

前述したとおり、方程式は文字の値を求める問題です。なので最終的に式を「 x = ◯ 」の形にできれば文字の値がわかることになります。問題の方程式をこの形にもっていくことが問題を解く流れになります。

ここでは方程式を解くうえで基本的な解き方である「左辺を文字のみにする」と「移項・同類項の計算」を解説していきます。この2つは方程式の問題を解くにあたっては必ず覚えておく必要があります。

左辺を文字のみにする

まずは最も方程式の問題で基本的な文字に係数がついている問題です。

問題
3x = 9

この場合、文字の係数をなくせば「 x = ◯ 」の形にすることができます。どうやって文字の係数をなくすかというと両辺を係数で割ります。例えば3xは、3×xですので3で割ればxだけにできます。また方程式は両辺を同じ数で割ったり掛けたりしてもその方程式は成り立つという特性がありますので左辺だけでなく右辺も同じ数で割る必要があります。

▼両辺を3で割る
3x÷3 = 9÷3

▼答え
x = 3

問題によっては文字の係数や定数項(文字がない数)が負の数の場合もあります。たとえ負の数であってもおこなうことは一緒ですが、符号には注意しましょう。

問題
-5x = 30

▼両辺を-5で割る
-5x÷(-5) = 30÷(-5)

▼答え
x = -6

問題
2x = -16

▼両辺を2で割る
2x÷2 = -16÷2

▼答え
x = -8

問題
-7x = -28

▼両辺を-7で割る
-7x÷(-7) = -28÷(-7)

▼答え
x = 4

もちろん両辺を同じ数で割ったときに割り切れずに分数になる問題もあります。分数になる場合に気をつけたいことは約分が可能なときはしっかり約分までおこなうということです。

問題
8x = 2

▼両辺を8で割る
8x÷8 = 2÷8

▼答え
x =
2
8
=
1
4

移項・同類項の計算

次の方程式の基本的な解き方は「移項・同類項の計算」です。方程式には同じ文字の項や定数項が複数あることがあり、「 x = ◯ 」の形にするためにはそれぞれの項をひとつにする必要があります。そこで移項や同類項の計算をおこないます。

問題
7x+2 = 6x+5

方程式に文字の項や定数項が複数ある場合には、移項(文字の項は左辺、定数項は右辺)して同類項の計算をおこないそれぞれの項をひとつにします。注意すべきは移項すると符号が変わる点です。

▼移項
7x-6x = 5-2

▼同類項の計算(答え)
x = 3

移項や同類項の計算をおこなったあとに前述した「左辺を文字のみにする」を使うパターンの問題もよくあります。むしろ移項・同類項の計算をおこなって「 x = ◯ 」の形になることは稀なのでセットで使うことのほうが多いです。

問題
-5x-4 = -2x+5

▼移項
-5x+2x = 5+4

▼同類項の計算
-3x = 9

▼両辺を-3で割る
-3x÷(-3) = 9÷(-3)

▼答え
x = -3

少数を含んだ方程式

ここからは応用編の問題になります。方程式の係数や定数項に少数が含まれている問題の解き方です。

問題
1.5+0.8x = 0.7

係数や定数項に少数が含まれている場合、まずはその少数を整数にします。どうやって整数にするかというと、例えば小数点以下の桁数が1桁であれば10を掛けることで整数にすることができます。方程式は全項に同じ数を掛けたり割ったりしてもその方程式は成り立ちますので必ず全項に同じ数を掛ける必要があります。少数を整数にしたらあとは基本の解き方で文字の値を求めます。

▼両辺に10を掛けて少数をなくす
15+8x = 7

▼移項
8x = 7-15

▼同類項の計算
8x = -8

▼両辺を8で割る
8x÷8 = -8÷8

▼答え
x = -1

少数点以下の最大桁数が2桁の問題の場合は100を掛けることで整数にすることができます。

問題
0.01x = 0.08x-0.07

▼両辺に100を掛けて少数をなくす
x = 8x-7

▼移項
x-8x = -7

▼同類項の計算
-7x = -7

▼両辺を-7で割る
-7x÷(-7) = -7÷(-7)

▼答え
x = 1

問題によっては少数と整数が混ざっているような方程式の問題もでてきます。こういった場合でも必ず全項に同じ数を掛ける必要があります。整数への掛け忘れには注意しましょう。

問題
0.7x+2 = 1.6x+0.2

▼両辺に10を掛けて少数をなくす
7x+20 = 16x+2

▼移項
7x-16x = 2-20

▼同類項の計算
-9x = -18

▼両辺を-9で割る
-9x÷(-9) = -18÷(-9)

▼答え
x = 2

分数を含んだ方程式

少数があるのならもちろん分数の方程式の問題もあります。分数も少数と同じく整数にしてから解くというのが基本になります。ただ少数は掛ける数が簡単にわかりますが、分数は少し考える必要があります。

問題
3
2
x =
7
6
x -
1
3

分数を整数にする場合は、各分数の分母の最小公倍数を方程式の全項に掛けます。この問題であれば分母が2・6・3なので最小公倍数の6を掛けることで分数を整数にすることができます。

▼両辺に6を掛けて分数をなくす
9x = 7x-2

▼移項
9x-7x = -2

▼同類項の計算
2x = -2

▼両辺を2で割る
2x÷2 = -2÷2

▼答え
x = -1

分数と整数が混ざっている方程式の問題でも必ず全項に同じ数を掛ける必要があります。整数への掛け忘れには注意しましょう。

問題
7
6
x = 2 x +
20
3

▼両辺に6を掛けて分数をなくす
7x = 12x+40

▼移項
7x-12x = 40

▼同類項の計算
-5x = 40

▼両辺を-5で割る
-5x÷(-5) = 40÷(-5)

▼答え
x = -8

カッコを含んだ方程式

カッコを含んだ方程式も少数や分数と流れが同じで、カッコをはずし整数だけの方程式に変形して基本の解き方で解いていきます。

問題
2(-3x+8) = -14

カッコのはずし方は分配法則を使ってはずします。分配法則はカッコ外の数をカッコ内の項にそれぞれ掛ける方法です。

▼分配法則でカッコをはずす
-6x+16 = -14

▼移項
-6x = -14-16

▼同類項の計算
-6x = -30

▼両辺を-6で割る
-6x÷(-6) = -30÷(-6)

▼答え
x = 5

右辺にもカッコがある問題もありますが、解き方は同じで分配法則でカッコをはずして基本の解き方で解きます。

問題
2(-2x-5) = 5(4x+22)

▼分配法則でカッコをはずす
-4x-10 = 20x+110

▼移項
-4x-20x = 110+10

▼同類項の計算
-24x = 120

▼両辺を-24で割る
-24x÷(-24) = 120÷(-24)

▼答え
x = -5

まとめ

方程式の問題の解き方について解説してきました。流れをまとめると以下のようになります。

1.少数・分数・カッコをなくす

2.文字の項は左辺、定数項は右辺に移項する

3.同類項の計算をおこなう

4.左辺を文字だけにする

複雑な問題もあったりしますが、上記の手順をしっかり守れば方程式は怖くありません。あとは単純なミスをしないことです。符号の間違いなどはよくありますので、そういうミスで点数を落とさないようにしてください。

方程式を解く手順をマスターするためにも当ページの問題出題ツールを活用していただければと思います。問題の反復練習をおこなうことで単純なミスの予防にもなります。是非ご活用ください。

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